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 03年2月7日 目的選択消費税のアイデア


 昨年10月8日のエッセーで、所得税の使い先を投票するアイデアを述べたが、消費税でも同じようなことができることに気付いた。

 その昔、消費税を福祉目的税にするということが提案されたことがあったが、その分一般税収からの福祉支出が減らされるだけならなんにもならない。とはいえ、消費税の目的を消費者が選べるようにすれば、目的税にするのも意味があると思う。

 具体的には、スーパーなどでは、数の多い商品に関しては、バーコードの上に色とデザインで識別できるマークをつけて(例えば赤いハートは福祉目的、青い鉛筆は教育目的などとして)、消費者が消費税の使い道を選べるようにする。もう少しコンピュータが発達したら、事務処理も楽にできるようになると思うが。
 そうすると、人気のない目的のマークがついた商品は売れなくなるので、店側ではなるべく人気のある目的のものをたくさんおくようになる。もちろん、目的を限定しない一般税収になるもの(ex.マークなし)にしてもいい。それは店側が任意に決める。
 支払いに時間をかけてもいいような取り引きの場合には、消費者の指定した目的に従うようにすればよい。

 このような制度ができたならば、例えば福祉作業所の生産物や民衆交易の商品などの場合、税金から補助されてもいい性格のものが直接価格に込められて消費者から支払われているのだから、一旦役所が集めて補助する手間をはぶいたものと考えて、消費税を免除ないし軽減すればよい。
 
 
 


 

 

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