松尾匡のページ11年1月23日 替え歌新作
拙著『図解雑学マルクス経済学』、赤間道夫さんが書評下さいました。いつもありがとうございます。
http://d.hatena.ne.jp/akamac/20110110/1294671690
これまでのマルクス経済学をトータルに否定しようとしたような印象を与えてしまったかもしれませんね。決してそんなことはありませんので。
コメント欄にも書きましたし、本の序文にも書きましたが、「マル経」側とされる人で、応用各論の具体的な現状分析をされている方々の業績には、真に評価すべきものが多々あると思っております。しかし、原理論とのつながりは、ご本人たち自身があまり意識していない印象がありますね。どこまでが、「マルクス経済学」という理論の成果と言えるかという問題があると思います。
他方で、マルクスの文献研究のこれまでの蓄積に関しては、深く尊敬していますし、この分野の優秀な専門家は今後も是非いなければならないと思っています。しかし立命館の経済学部で去年採用人事のお手伝いをしたのですが、若手で優秀な文献研究の専門家がいたら是非きてほしかったのですけど、とんと見当たらず残念に思いました。
まあ、こういう専門家が必要だというのは、スミスについてもマーシャルについてもみんな同じですけど。
やはり、抽象的一般的な本質論から、抽象レベルを間違えずに、論理的に厳密に筋の通った展開をして、現実説明力のある現象分析につなげる理論構築は、概して滞っていると思います。
それから、価値形態論を飛ばしたのは意義を認めていないからではなくて、単に初学者が寝転がって読むには難しすぎて、わかりやすく短くまとめるのは無理だったからですが、一応後の方で図の中だけで触れておきました。
また、労働の二重性とか、価値形態論のキモ(労働の抽象的社会的側面が他のモノに投影されて、モノの量で外から測られる)については、貨幣物神崇拝の説明の中で説明したつもりです。
ともかく、最大限好意的にご紹介下さっていることを、本当にありがたく思います。
ところで、ボクも、前回に引き続き、いろいろな人たちからいただいている本の書評をしなければいけないと思ってはいるのですが、思わぬ仕事が入ってきたりして、あいかわらずバタバタする日々が続き、手がつけられないでいます。ご容赦下さい。
今の予定では、採点、成績報告に追われるころと、講演一件、学会報告一件の準備がちょうど重なりそうなので、今のうちにやれるものはやっておかないとと思うのですが、なぜかこんなときにはどーでもいいことを思いついてしまうのですよね。
というわけで、ほんとどーでもいい替え歌を思いついてしまいました。
「宇宙戦艦ヤマト」のテーマで
あせる首相が 打ち出した手は
不況戦犯ヨサノ
記憶のかなた リーマンショック
株価は下落 いざ恐慌へ
必ずもとへ 戻ってくると
おびえる人に 笑顔で答え
デフレのさなか インフレ退治
わざわざ望む
不況戦犯ヨサノ
さらば弱者よ 働く人よ
不況戦犯ヨサノ
財政救う 使命を帯びて
闘う男 燃えるロマン
誰かがこれを やらねばならぬ
思いつくのが 増税ならば
失業あふれ 職が尽きても
わざわざ望む
不況戦犯ヨサノ
「怪物君」のエンディングで
ハチが刺したの与謝野さん
どうにかなるさの藤井さん
ゆっくりしたいの枝野長官
オレたちゃ恐慌三人組よ
インフレ悪魔だ
円高国益
利上げをしたなら好況に
得意はそれぞれ違うけど
力をあわすのただひとつ
あーあ増税のためかよ
ナンジャコリャ ナンジャコリャ
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