松尾匡のページ

12年2月26日 東と西で「商人道」講演しました



 こないだのネタ書いたあとで、その話は離れて、特定個人とは全然関係なくて、「バブル2世少女とその今どきしもべたち」というネタでギャグ漫画かなんか作ったらおもしろかろうとか妄想するようになって...。何やってもママにかなわなくて、しもべたちもママの前に出るとママの言うことの方を聞く。で、ママの元しもべたちがピンチでそっと助けてくれたりするわけだ。
 で、このクソ忙しいのに歌ができました(笑)。

借金取りに隠された バブルの跡に住んでいる。
超自己中少女 バブル2世。
ママの青春まねるため 三つのしもべに命令だ。ヤー!
メッシーおごれぬ 料理しろ。
ミツグくんはユニクロだ。
アッシー、ミニカで地をかけろ。

ブランドものに囲まれた バブルの跡に住んでいる。
タカビー少女 バブル2世。
デフレの世相を壊すため 三つのしもべに命令だ。ヤー!
メッシーおごれば すき家どん。
ミツグくんはイミテーション。
アッシーお迎え レンタカー。


 えー、それはともかく。
 22日に、雑誌『商業界』の主宰する「第80回商業界ゼミナール」(東京ベイ幕張)で、拙著『商人道ノスヽメ』の内容をアレンジした講演をしてきました。
 目算300人ぐらいいらっしゃったと思うのですが、ぎっしり満席のみなさんの前で、俄然はりきって熱演いたしました!ご参加、ご静聴いただいたみなさん、お世話いただいた「商業界」関係者のみなさんに深く感謝いたします。
 『商人道ノスヽメ』と『不況は人災です!』まで会場売りしていただきまして、本当にありがたいかぎりです。終わってからサイン会をしろということで、恥ずかしながら慣れぬまねをしまして(苦笑)。拙著お買い上げいただいたうえ、暖かいお励ましをいただきまして、ありがとうございました。
 『商業界』さんで、この講演のDVDの注文をこちらから受け付けてますので、ご関心がありましたら是非ご覧下さい。
http://www.shogyokai.co.jp/shogyokai/80zemi.html

 終わってから、「ちくま味噌」の竹口社長と江戸川区議会議員の上田令子さんのお二人とお会いしました。
 上田さんとは、以前も一回お会いいただき、このエッセーでも取り上げましたけど、実はあのときには上田さんは、以前、竹口社長の秘書を務められていた関係で、社長のほうからご紹介いただいたのでした。
 だから本当は竹口社長のほうが先にご縁をいただいていました。『商人道ノスヽメ』に出版後間もなく目を留めて、お褒めのメールを下さっていたのです。前回上田さんと会ったときは、社長はご多忙で、今回ようやく初めてお目にかかることができたというわけです。

 リンク先の「ちくま味噌」のホームページにも書いてあります通り、同社は創業300年を超える老舗です。それは知っていたのですが、今回改めてすごい歴史を背負っていることを知って、目をまわしました。
 ご先祖はもともと伊勢商人で、伊勢と江戸の両方に店を持っていたのですが、その伊勢方に大量の古文書が残っていまして、それで研究書が二冊もできています。今回それをいただいたのですが、特にその中でも重要な日記類を書いたご先祖は、勝海舟と大変親しく、勝の史料上登場する最初の手紙がこのご先祖への手紙だと言います。勝はこのご先祖に、借金の返済等々との名目でたびたび書物を贈っていて、ご先祖はそれで勉強していたようです。ヘボン医師の一家とも親しくしていたようです。ヘボン周辺との交流の様子も書かれている洋服の縫製の産業史の本のコピーもいただきまして、新幹線の中で読みましたが、開拓精神が伝わりワクワクします。

 社長は今回の講演パワーポイントファイルをあらかじめご覧になっていて、賛同下さいました。特に、いろんな問題に対して共同体的な倫理を強化することで対処しようというような発想に大きく「バッテン」をつけたスライドに、大いに共感いただいたそうで、意を強くしました。
 前回のエッセーも基本的にご同意いただいていて、わざわざプリントアウトしてもってきていらして、上田さんに読むように渡して下さいました。是非是非ご検討下さい。

 上田さんは貴重な本会議質問の前日だったのに、お忙しい中時間をおとりいただいて恐縮でした。
 竹口社長によれば、彼女は「リバタリアンと名乗っている日本で唯一の政治家」だそうで、このかん右からは左翼と言われ、左からは右翼と言われて孤軍奮闘されてきました。
 それが今度みんなの党から衆議院選挙に出るそうです。それで、みんなの党の経済的なリバタリアンの側面とナショナリズム的な側面とは矛盾すると申しておきました。ご自分は「愛国」と言うより、「愛国民」だそうで、国粋主義には反対だし良心の自由の大事さも理解されているようですが、さて今後どうなるか。みんなの党の主張には、道州制や首相公選制もありましたけど、道州制は同じ効果のことが、必要ならば現行法でも実現できるという話をして、首相公選制には根本的問題があると申したら、どちらも納得いただいたと思います。
 首相公選制も小選挙区制も同じ問題ですよね。保守・革新の政策パッケージが決まっていた時代ではないのですから、TPPにしても消費税にしてもリフレ政策にしても、安保問題等と無関係に、いろんな組み合わせで民意が分かれています。そしたら、選挙時の争点と違うテーマがあとから浮上したら、民意に反した政策がとられる可能性があります。首相公選制の場合なら、そのとき、議会の多数派と政策がズレて、何も政策を取ることができないということも考えられます。

 私の立場と同じではないけど、前回のエッセーにも書きましたように、「真性リバタリアン」の政治勢力はある程度存在しなければならないと思います。みんなの党はナショナリズムの気があるし、TPP賛成論にしても重商主義みたいな理由付けをしている。そうでないもっと本当のリバタリアン勢力を是非作って下さいと言っておきましたけど。
 長期的には視野に入っていると受け止めておきましたので、期待しておりますぞ。

 翌23日は、大学の研究室でやっと新書原稿ちょっと進めたり、弟子の熊澤の数値シミュレーションの結果を検討したりして、続く24日は、大阪でまた商人道の講演です。

 実は、別の大阪の団体から今度は6月に『不況は人災です!』のほうの講演を頼まれていまして、24日は、商人道の講演の前に、近くでその代表の人と打ち合わせでお会いしました。
 そしたらその女の人、ボクと大学が同じで在学時期が二年ほど重なっているんですね。絶対ビラまいてるところ見られているはず。なんかローカルな話題で意気投合しました。

 さて商人道講演のほうは、「心学明誠舎」さんのセミナーです。「明誠舎」って言ったら、江戸時代に石田梅岩の後継者が作った梅岩思想の講舎ですよ。それ以来、1905年に社団法人認可を経て、ずっと続いているところです。せっかくの機会ですので、今回私も入会させていただきました。立派な社会貢献活動をされているかたがたが、たくさんいらっしゃって、次々ご挨拶下さいました。名刺が切れてしまって失礼したかたはすみません。
 こちらも満席の前で、はりきって熱演しました。関係者のみなさんには終わってからも懇親会でいろいろご賛同の言葉をいただきましてありがとうございます。しかし、東京でも大阪でも、結局会話が進むと、景気を好くしないとどうしようもないという話に行き着きますね。
 上田さんも、大阪で打ち合わせしたかたも、バブル世代だし。以前日経でバブル時代の入社式の写真と今の入社式の写真を並べてた記事があったけど、当時はみんな服装がバラバラなんですね。今はみんな同じで真っ黒。やっぱり当時私たちは自由で個性的で、主義主張にこだわりがなくて、でも前向きで社会的価値は忘れてなくて、よかったと思いますよ。バブル世代どうしは結局こんな話で盛り上がって、やっぱり不況は人災で、景気よくしないと駄目だって結論になるんですよね。政府はあんなんだから、せめて全国のバブル2世にはがんばって消費を盛り上げてもらいたい。

 22日、24日の講演で使ったパワーポイントファイルと、レジュメを、「講演資料」のコーナーにアップしておきます。ダウンロードしてご覧下さい。


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