松尾匡のページ

16年2月4日 久しぶりの作曲



 実は作曲は少年時代の趣味で、このエッセーでも十年以上前に、そのまた十年ほど前にこんな歌とか作曲したのを披露したことがあったのですけど、その後すっかりそんなことをする余裕をなくしていました。
 ところで、先日『この経済政策が民主主義を救う』(大月書店)という本を出して、さらにこのあと、今月一冊、来月一冊本が出る予定で、去年の後半以降はその執筆作業のせいで大変な状態になりました。その上に組合の副執行委員長の仕事が入っていたわけだから、人生で一番忙しかったんじゃないかな。
 そしたら、そんな忙しいときにかぎって、関係ないことを考えてしまうのです。なぜか歌を一つ作詞作曲してしまいました。

 このサイトのトップページにもリンクしていますが、2010年の年末によせばいいのに小説を一つ書いたことがありました。これも激動の忙しさに見舞われたときで、やっぱり関係ないことを考えてしまいたくなって、なぜかできちゃったんですよね。
 「島の挽歌」っての。娼婦が主人公の短編ヒューマンドラマのつもり。ぜひぜひ読んでみて。小説の中で地震による津波で大被害が出たりしているのですけど、アップして数ヶ月後に東日本大震災が起こったものだから、ちょっとまわりに勧められなくなってしまって早何年...。
 それでですね。今回、この中で描写した娼婦たちの労働争議をイメージして、闘争歌を作ったみたわけ。

 今度出る本の校正などはまだ続いているのですが、1月末まで、組合大会だとか労使交渉だとかいろいろあって、プライベートにも手が離せないことがあって、一杯一杯だったのですが、やっと一山超えてホっとしているところです。せっかくだから、この間に早速アップしておこ〜っと。
 『この経済政策が民主主義を救う』は、ありがたい話で、思いのほか売れているようなので、これでこのサイトが注目されでもしたら、小説に目を留める人も出るんじゃないかと、映画化されて主演女優と仲良くなる「鼻血ブー」の期待が再び頭をもたげたので、こりゃ早いとこアップしとかなきゃと、公開する次第でありまする。
 このまえの、東京五輪エンブレム問題で騒ぎになったデザインの仕事でも言えることですが、頭の中に既存の作品のフレーズが残っていて、自覚なく似たものになっているかもしれません。万一似ている作品がすでにあることにお気づきでしたらご指摘下さい。

闘争歌ウチらの身体

1.
ウチらのからだを 搾って作った
からだがヤツらに また搾られる
みんなみんなみんないっしょだね
しんどいしんどいしんどいな
負けないでいくぞ 闘おう!
ウチらのからだは ウチらのものだ
みんなみんなみんな幸せに なるために使いたい

2.
ウチらのからだを 搾っていやした
心がヤツらに また潰される
みんなみんなみんな悲しいね
いっぱいいっぱいムカつくね
団結だいいか ガンバロー!
ウチらのからだは ウチらのものだ
みんなみんなみんな幸せに なるために使いたい

3.
ウチらのからだを 搾って作った
世界がヤツらの 手ににぎられる
みんなみんなみんな人間よ
がまんにがまんも限界だ
自由の日はきた たちあがれ!
ウチらのからだは ウチらのものだ
みんなみんなみんな幸せに なるために使いたい
みんなみんなみんな幸せに なるために使いたい



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